新刊「夢の棲み家」 黒崎敏(二見書房 2011年)をみる。海外の夢の住宅をいろいろ掲載しているが写真がメインで文章少な目。海外はきちんと取材していないので、こんな環境での住宅があります、といったカンジで写真を掲載しているだけのものが少なくない。
さすがに日本国内のものが充実している。日本だけにして深く掘り下げてみたほうがよかったかも。まあ本のコンセプトが軽く見せるほうになっているのでべつな本になってしまうかもしれないが。
いちばん思うのは理想の住宅とか夢の住宅というものはナンなのだろうか? 住居を購入して環境は購入しない、という話を聞く。
その意味でここに登場する家の多くは大自然のなかで屹立している住居。これは大自然のなかで生活するということなのだろう。しかし絵として観るにはいいのだが、かなり不便だし、フツーの生活ではない、会社に通えないし、お店もないし、さらに郵便なども来ない可能性がある。だから夢の棲み家なのかもしれないが、ここはもうすこし現実的に家の間取りとか家の周囲などが重要だと思う。
それを表しているのが日本の住居たちだが、これが夢の棲み家なのか、どうかは読者それぞれに判断をまかせるしかない。個人的にはもう少し狙いのはっきりさせたものやアプローチを明快にしたほうがいいと思った。