2013年04月21日

日本の近代建築を跡づける―『現代建築の冒険』(越後島研一 中公新書 2003年)

日本の近代建築の歴史というと、戦後の一時期で終わったりして、さほど現代まで言及している本は多くない。藤森照信『日本の近代建築』(上下巻 岩波新書 1993年)も戦前どまりである。現代のばあい書きづらい所もあるのだろうが、万博あたりまではフォローしてもらいたいものだ。

この本は日本の近代建築を伝統的建築の概念からとらえなおして、現代の建築までを通観した本で、本書にもことわりがあるが「近現代の建築」を扱ったものだ。

この本では建築形態の原型を記号で表して、その概念のもとに歴史を振り返るものとなっている。サブタイトルにあるのだが『「形」で考える』というスタイルが基本的なとらえかたなのかもしれないが、やや単純化されてしまうかもしれない。

最後に日本の近現代建築を知るための本の案内があるのはありがたい。



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2009年09月15日

日本モダン建築再評価の本

モダニズムの建築が見直されている。

しかし、それは一般的かどうか、あるいは大衆的広がりはあるのだろうか?
現状では今はマニア的レベルにとどまっており、一般的関心は薄いと思われる。
そのいい例が東京中央郵便局の建て替え問題で、ブルーノ・タウトが絶賛した日本の伝統的建築美とモダンな合理的デザインを融合したものとして有名なのだが、建て替えについては、そのまま保存すべきという建築家の意見についてまったく省みられていない。

ゆえに、いまだに経済原則・利益重視の建築プラン、建て替え計画がのさばっている。

その意味でこのような書籍で啓蒙していく以外にないだろう。
モダニズム建築100+α』大川三雄・渡邉研司 著/ (株) 河出書房新社/2006年
には「聖クララ教会」(沖縄 1958年)があるが設計者の片岡献について沖縄米軍に勤務していたということ以外は詳細が不明なようだ。
聖クララ教会










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2009年01月26日

百窓について

 住まいの図書館出版局からでている『都市建築博覧・昭和編』(初田亨・大川三雄 1991年)を眺めている。

 いわゆるインターナショナルスタイルの「白い家」が最初につくられたのは、世田谷の東郷青児・宇野千代夫妻の邸宅だという(1931年)。設計は石本喜久治だが、少し前からこのような家を設計していたようなので、げんみつには最初ではないだろうが、東郷青児という著名な画家の家が、先端のスタイルで建てられるというところに象徴的意味があったので、紹介されているのだろう。

 「白い家」の完成型ともいわれる土浦亀城の自邸が完成したのは1935年だ。

 さて通称「百窓」についてだが、278−279ページに写真と原稿が掲載されている。1966年「起爆空間」というぶっそうな名前が正式名称のようだ。正方形と円で構成された建物は、<形態は機能に従う>という近代主義建築のアンチテーゼでもある、というがするとこれもポストモダンの一種と理解されるだろう。

 ともあれ空撮の「百窓」の写真はめずらしい。
リンクに表示されるテキスト
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